好きな百合アンソロとかカップリングとか

百合 Advent Calendar 2015 - Adventarの5日目です。今日は心に浮かんだランダムな事をランダムに書きます。

あまくてやさしい、百合アンソロジー「つぼみ」

あまくてやさしい、百合アンソロジー「つぼみ」は芳文社から刊行されていた百合アンソロジーです。 玄鉄絢先生を始めとする著名な百合作家の他LOやRINなどからも作家を呼び、多くの優れた作品が掲載されました。 中でも私が好きなのは宮内由香先生の短編集「未完の恋」、 そして由多ちゆ先生の「くらいもり、しろいみち」です。

惜しまれつつも休刊となりました。

ピュア百合アンソロジー「ひらり、」

ピュア百合アンソロジー「ひらり、」は新書館から刊行されていた百合アンソロジーです。 主に女性向けで活躍していた作家から構成されており、やはり優れた作品が多く掲載されました。 「終電にはかえします」「きれいなあのこ」「星をふたりで」などが個人的にとても好きな作品です。

やはり惜しまれつつ休刊となりました。

メバエ

メバエは現在継続して刊行されている数少ない百合アンソロジーの1つですが、弱点を抱えています。 それは性的な要素が強いということです。これは強みでもありますが同時に弱みでもあります。 成人向け百合アンソロジーとしては既にLというアンソロジーがありますから、それに比べればメバエは多少中途半端です。

そして、百合好きは総じて性描写にうるさいものです。こだわりが強すぎるのです。 百合好きが性描写を嫌っているとは思いませんが、百合好きは心情描写の方をより重視する傾向が明らかに強いです。 ですから性描写を強くした結果として心情描写が弱くなってしまうと、心情描写にこだわりを持つ一部の百合好きの心は離れてしまうのでしょう。

更に刊行ペースが異常に遅いこともあって、百合好きの強い支持を得るまでには至っていない状況です。

彷徨う百合の民 安息の地はあるのか

つぼみやひらり、が休刊し、百合姫が求心力を失った今、多くの百合好きの支持を得る百合専門誌はなくなりました。 今多くの百合好きが百合専門誌を読むことができずに彷徨っています。 百合好きの安住の地はどこにあるのでしょうか。

芳文社でしょうか。つぼみを出版していましたし、きららレーベルの百合力は今なお強力なものです。 まんがタイムきららMAXを実質百合雑誌であると考える民もいるほどです。 きららレーベルのKRコミックスから出た百合作品は無数にありますが、 ここでは「最後の制服」「お願い神サマ!」「スズナリ!」を挙げておきましょう。 正直に言えば、これらの作品に並ぶような作品はここ数年は芳文社からは出ていないのかな、という印象を持っています(もちろんつぼみは例外として)。 芳文社にはより百合的に優れた作品を輩出してほしいと思います。

KADOKAWAでしょうか。百合界隈の新星と言われた「やがて君になる」の他「小百合さんの妹は天使」や「あの娘にキスと花束を」などの話題作を抱えており、最近ではコミックキューンといった百合度の高い雑誌も作っています。芳文社ほどの実績はないものの百合的に将来を嘱望される出版社です。是非とも百合専門誌を刊行してください。

2つの例は百合ジャンルの作品が百合好き以外にも受けているという印象を出版社に与えているのではないでしょうか。 であるからこそ敢えて百合好きにターゲットを絞るという戦略にメリットを余り見いだせないとも考えられます。 これは他ジャンルとの棲み分けがほぼできているBLとはかなり異なる状況です。

アイカツ!のWMについて

それはさておきアイカツ!の話をしたくなりました。正確にはみくみづの話がしたい。つまりWM(ダブルエム)です。僕はアイカツ!の中でもみくる×美月というカップリング、特にみくみづ回として名高い第99話「花の涙」が大好きです。

僕は百合オタクであると同時に許しオタクなんですがみくみづは許しです。みくるは、本当に最初から美月を一人の人間として、トップアイドルではない、一人の特別な人として認めていると思えます。だからこそ美月はみくると一緒に涙を流すことができたんだと思う。みくるは美月の涙を見たあとに泣きながら笑うんですよね。それが最も尊い瞬間で僕はあの瞬間美月さんみくるとユニット組んで本当に良かったね……お互いがお互いを許し合ってるんだね……と強く感銘を受けました。アイカツ!の中でもとても好きなシーンです。

とても花を愛してるみくるが美月のことを究極キレイな花と言ったとこととか、初めてみくるが美月に声をかけたときのこととか、美月が素敵だったから〜のくだりとか、みく→みづには憧れみたいな感情が薄いと思うんですね。これが多分すごく重要なことで美月さんからしたら自分に強くは憧れていない、かつ自分を認めている存在って本当に貴重なんじゃないかなあと。だってみんな美月さんに憧れてたんだから。

アイカツ!のカップリングは本当に尊い、というかアイカツ!が尊いです。